英国発祥でヨーロッパで人気の「マイプロテイン」。
マイプロテインはいろんな種類のプロテインが揃ってますよね。上級者向けのEAAとBCAAもありますが、この二つは何が違うのでしょうか?ここでは、EAAとBCAAの違いについてと、どちらを選べばよいのかについて解説していきます。
マイプロテイン EAAとBCAAの違いとは?
たんぱく質の種類:必須アミノ酸と非必須アミノ酸
まず、EAAとBCAAはどちらもアミノ酸の種類のことを指しています。アミノ酸とは、タンパク質を構成する成分で、筋肉の合成や分解をコントロールする働きがあります。たんぱく質には20種類のアミノ酸がありますが、そのうち9種類は体内で作ることができない必須アミノ酸と言われます。必須アミノ酸は人にとって必須ですが体内で作ることができないため、食事やサプリメントから摂取する必要があるのです。そして11種類のアミノ酸は非必須アミノ酸と言われます。
EAAとは
EAAは上述した必須アミノ酸(Essential Amino Acids)の略で、9種類の必須アミノ酸をすべて含んだサプリメントです。
ホエイプロテインとかソイプロテインなどのプロテインは、アミノ酸以外の栄養素(食物繊維とか)が含まれていますが、EAAはプロテインからアミノ酸を凝縮したもの、ということが言えます。
そのため、消化過程を省いて早く吸収される性質があります。プロテインはタンパク質そのもので、消化・吸収に時間がかかりますが、EAAは筋肉合成に必要なすべてのアミノ酸を提供するので、筋肉量や筋力を増やしたり、筋肉分解を抑えたりする効果が期待できます。
BCAAとは
BCAAは分岐鎖アミノ酸の略で、必須アミノ酸の中でも特にバリン・ロイシン・イソロイシンという3種類のアミノ酸のことを指しています。
これらのアミノ酸は筋肉に直接取り込まれるため、エネルギー源として利用されやすく、トレーニング中の集中力や持久力を向上させます。また、ロイシンには筋肉合成を促進する働きがあります。しかし、BCAAだけでは筋肉を作ることができず、他のアミノ酸も必要です。
アミノ酸のまとめ(表)
アミノ酸の種類をまとめた表を記載しておきます。
必須アミノ酸が多く含まれる食物は?
では、これらの必須アミノ酸が多く含まれる食物ってどんなものがあるんでしょうか?必須アミノ酸が多く含まれる食物を少し並べてみたいと思います。
バリン……まぐろ、かつお、鶏むね肉、チーズ、牛乳、煮干し
ロイシン……まぐろ、かつお、鶏むね肉、卵、チーズ、牛乳
イソロイシン……まぐろ、かつお、鶏むね肉、卵、チーズ、牛乳
メチオニン……鶏むね肉、牛もも肉、チーズ、かつお節
リジン……豚もも肉、卵、チーズ、煮干し
フェニルアラニン……豚ヒレ肉、卵、かつお節、チーズ、するめ
トリプトファン……鶏むね肉、卵、チーズ、かずのこ
スレオニン……鶏むね肉、豚ヒレ肉、かずのこ、チーズ
ヒスチジン……鶏むね肉、まぐろ、かつお節、チーズ
全部を網羅しているわけではないですが(当然ながらもっといろいろあります)、こんな感じで、必須アミノ酸は、まぐろ、かつお、鶏むね肉なんかに多く含まれていることが分かると思います。玉子とかチーズとか牛乳とかもですね。
こういったものを日常的にたくさん摂れていれば、サプリメントは不要かもしれません。ただ、これが、なかなか十分に摂ることはむずかしいんですよね。
ですので、足りない分はマイプロテインのプロテイン等で補給する、というのが効率的という訳です。
筋トレやダイエットではどっちが良いの
ところで、上記の説明を見ますと、
「あれっ?」
「EAAって、BCAAを含んでるんじゃないの?」
「なら、EAAを飲んでれば、BCAAって不要なんじゃないの?」
と思われるかもしれませんね。
実はその通り、ということもできます。
EAAは9種類の必須アミノ酸を含んでおり、BCAAはその中でも分岐鎖アミノ酸と呼ばれる3種類(バリン・ロイシン・イソロイシン)のみのパウダーです。
EAAは筋肉合成のシグナルと材料が揃っているため、筋肥大効果が期待できます。BCAAは筋合成のシグナルを出すだけで、材料が不足していると逆に筋肉分解が進む恐れさえあるのです。
ですので、EAAとBCAAをどちらか一方だけ選ぶなら、EAAの方が優れたサプリでBCAAは不要と言えるでしょう。
ただし、BCAAは、他の栄養素が十分に摂取できている状態でかつ筋トレ中に飲むのが効果的、と言われています。具体的には、筋トレ60分前にホエイプロテインを摂取し、筋トレ中にBCAAを摂取することでEAA以上の効果が期待できるのです。
というわけで、BCAAは筋トレ上級者向け、ということになるので、普通の人はまずはEAAを試してみるのが良いということが言えます。
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